新時代の教職概論 学校の役割を知る 教師の仕事を知る

八尾坂 修 編著
A5判 208ページ 定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-909124-19-7 C3037

新課程の教職科目「教職の意義及び教員の役割・職務内容(チーム学校運営への対応を含む。)」に最適のテキストとして刊行。コアカリキュラムが示す到達目標を参考に各章の構成を検討し、コアカリキュラムに沿ったシラバスを作成しやすいよう心がけた。
時代を超えて変わらない価値のあるもの(「不易」)の学習を基調としつつ、時代の変化とともに変えていく必要があるもの(「流行」)について学ぶことも重視し、最新の教育改革や調査研究、課題事例等を取り上げた。また、学校・教師の全体像を捉えることに主眼を置き、難解な表現を使わず、各章を読めば専門用語の意味・内容が理解できるように工夫。各章末の「演習課題」は授業のアクティブ・ラーニング化に有効性をもつ。

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目 次

はじめに

序章 教師が仕事にやりがいと魅力を感じるとき
1.子どもとともに生きる喜びを感じる
2.共に夢を追う喜びと感動の共有がある
3.失敗を成功に変える力を教える
4.おわりに

第1章 公教育と教職の意義
第1節 近代公教育の成立と教職
1.学校の起源と発達
2.近代教育制度の確立と教職の成立
3.戦後の教育と教員養成の改革
第2節 公教育の理念と原理
1.公教育の理念と教育を受ける権利
2.公教育の原理
第3節 公教育における教師の位置づけ・役割
1.学習指導要領と新しい学力観
2.学習指導要領改善の視点
3.新学習指導要領の実現に向けて
column  心に残る教師の一言

第2章 職業としての教師
第1節 教師という職業
1.教師と教員
2.教師の主な仕事 ―学習指導と生徒指導―
第2節 専門職としての教師の特色
1.教師の仕事の特性
2.専門職としての教師像とその揺らぎ
3.同僚性とPLC
column  チーム形成(チームビルディング)

第3章 教師として教壇に立つ
第1節 教員免許制度の概要
1.相当免許状主義
2.教員免許状の種類
第2節 教員養成制度改革の動向
第3節 大学における教員養成
1.教職課程での学び
2.教育実習
3.教職実践演習
第4節 教員採用試験の実態
column  公立小・中学校の教員数は何で決まるのか?

第4章 教師観の変遷
第1節 教師観の変遷と時代的背景
1.戦前の教師観 ―「聖職者教師観」―
2.戦後教育改革期から現在までの教師観の変遷
第2節 高度専門職としての教師
1.「高度専門職」とは
2.教師が「高度専門職」に位置づけられるようになった背景
3.「高度専門職」としての教師とは
4.「高度専門職」としての教員養成の方策
column  教師に求められる人間性

第5章 教師の仕事と役割
第1節 教師と学校
第2節 授業
1.教育課程のP−D−C−Aサイクル
2.授業・単元
3.週案・学習指導案
4.教材・教具・教科書
第3節 学習指導と生徒指導
1.学習指導
2.生徒指導
第4節 道徳・総合的な学習の時間・特別活動・外国語活動
1.道徳
2.総合的な学習の時間
3.特別活動
4.外国語活動
第5節 学級担任の1日・学級担任の1年
1.学級担任の1日
2.学級担任の1年
column  学習指導案と教育愛

第6章 学校経営と管理職・ミドルリーダーの役割
第1節 はじめに
第2節 管理職の役割
1.自校の実態把握
2.ビジョンの共有・具現化
第3節 ミドルリーダーの役割
1.直面する課題
2.若手教員育成と学校経営への参画
3.「学校の安全・安心」の保障
第4節 おわりに
column  「人生のミドル期」にあるミドルリーダー

第7章 教員の任用と身分、服務
第1節 教員の資格と採用
1.資格
2.採用と昇任
第2節 教員の配置と異動
1.教職員定数
2.教員の異動
第3節 教員の服務、分限・懲戒、評価
1.教員の服務
2.分限・懲戒
3.教員の評価
column  教員の多忙化をどう捉えるか

第8章 学び続ける教師
第1節 人生100年時代の生き方・働き方・学び方
第2節 ある教師のライフストーリー
1.教職大学院への進学
column  教職大学院の未来
2.初任者としての1年目
3.研究会での出会い
4.はじめての異動
5.中学校への異動
6.教員免許状更新講習/中堅教諭等資質向上研修
7.附属小学校への赴任
8.公立小学校への異動:ミドルリーダーとしての活躍
9.B市教育センターへの異動:教職博士プログラム
10.校長職への登用
11.ティーチャーからスペシャリストへ
12.教育長/大学教員
第3節 ある教員のライフストーリー分析からの示唆
1.校内で学ぶ
2.研修で学ぶ
3.キャリア移行期の学び直し
4.つながりを通して学ぶ

第9章 教師の働き方改革・負担軽減策
第1節 教員の勤務条件と多忙化の背景
1.教員の勤務時間と超勤4項目
2.教師の多忙化の実態
3.多忙化の内在的要因は何か
第2節 学校組織運営の効率化
1.タイムマネジメントの浸透を図る
2.業務効率化に向けた学校事務職員との連携
3.学校給食費公会計化の推進
第3節 校務の情報化による多忙化軽減
第4節 スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置促進
第5節 部活動はどうあるべきか
第6節 教師のメンタルヘルスへの支援
column  ニーズの高まるICT支援員

第10章 学校改善とチームとしての学校運営
第1節 学校改善とは何か
第2節 協働の重要性
1.協働とは何か
2.学校組織の特徴
第3節 学校と地域の関係史
1.戦後直後から1950年代前半
2.1956年体制とその反省
3.2000年以降における保護者・地域住民の学校経営への参加
第4節 チームとしての学校運営
1.チームとしての学校
2.学校と地域の連携に向けて
column  学校教育の目的

第11章 教育基本法を読み解く
第1節 教育基本法とは何か ―教育法規の根本法・理念法として
第2節 教育基本法の求める教育のあり方
1.前文
2.教育の目的・理念
3.教育の実施に関する基本
4.教育行政
第3節 教育基本法改正後の動向

終章 あなたのなりたい教師とは
1.今のあなたがなりたい教師像
2.これからの時代に求められる教師
3.“あなたのなりたい教師”を目指して ―学び続ける―

索引
執筆者一覧/編著者紹介


執筆者一覧(所属・執筆担当、執筆順)
伊藤 文一 (福岡女学院大学副学長・人文学部教授/序章 教師のやりがいと魅力)
森山 賢一 (玉川大学大学院教育学研究科教授・教師教育リサーチセンター長・独立行政法人教職員支援機構特任フェロー/第1章 公教育と教職の意義)
宮古 紀宏 (国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センター主任研究官/第2章 職業としての教師)
星野 真澄 (筑波大学人間系客員研究員/第3章 教師として教壇に立つ)
永添 祥多 (近畿大学産業理工学部教授/第4章 教師観の変遷)
島田 和幸 (四天王寺大学教育学部教授/第5章 教師の仕事と役割)
畑中 大路 (長崎大学大学院教育学研究科准教授/第6章 学校経営と管理職・ミドルリーダーの役割)
雪丸 武彦 (大分大学大学院教育学研究科准教授/第7章 教員の任用と身分、服務)
露口 健司 (愛媛大学教職大学院教授/第8章 学び続ける教師)
八尾坂 修 (開智国際大学教育学部教授/第9章 教師の働き方改革・負担軽減策)
柏木 智子 (立命館大学産業社会学部准教授/第10章 学校改善とチームとしての学校運営)
大畠 菜穂子(金沢星稜大学教養教育部講師/第11章 教育基本法を読み解く)
岩本 晃代 (崇城大学総合教育センター教授/終章 あなたのなりたい教師とは)
※所属は2018年8月現在