障害の重い子どもの評価と支援

坂口 しおり 著
B5判 140ページ 定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-909124-31-9 C3037

障害の重い子どもの支援のあり方を考える場合、子どものどの能力が、どの発達段階にあるのかを適切に評価することが鍵となります。
本書は、著者が開発した「重度障害児の発達評価シート」(2006年)を活用し、適切なコミュニケーション評価(発達評価)に基づいて支援の方向性を検討することを、実践事例(指導場面)の紹介を通じて提案するものです。
指導場面については、より理解が深まるよう写真を用いて解説を加えるとともに、「重度障害児の発達評価シート」による評価例もあわせて掲載しています。

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目 次

はじめに
第1章 障害の重い子どもの評価と支援の方向性
1.障害の重い子どもの評価
(1)まずはゆったりと
(2)子どもの動きに合わせて ~SOULの姿勢で~
(3)障害の重い子どものコミュニケーション評価
(4)子どもの全体像を理解するためのコミュニケーション評価
(5)実際の評価
  1)あいさつ・握手場面
  2)オルゴール場面
  3)ドーム・スイッチ場面
  4)棒スイッチ場面
  5)生活再現(おままごと遊び)場面
(6)発達評価シートの結果
(7)評価から目標設定へ
2.支援の方向性
(1)評価の考え方
(2)評価から支援へ
(3)発達を促す学習 ~感覚や動きの支援~
(4)規則性の学習と手段−目的関係
(5)規則性の学習の前提となるもの
(6)学習場面の設定

第2章 障害の重い子どもの支援の実際 〜様々な支援アプローチ〜
1.見る力をつけよう 〜見る・見続ける・音源を確認する〜
  1)注視・追視の練習 〜しっかり見続けよう〜
  2)音源の確認 ~どこから聞こえてくるのかな~
  3)音源の確認 〜一人で聞いてみよう〜
2.手首を伸ばして学習姿勢を作ろう 〜手のストレッチ〜
(1)手首について
(2)手のストレッチ
(3)支援の実際
  1)手首のストレッチ
  2)指のストレッチ
  3)肘のストレッチ
  4)学習姿勢をつくろう
  5)ひらがなを選んでみよう
3.スイッチ操作を理解しよう 〜手段−目的関係の理解〜
(1)手段−目的の関係を理解する 
(2)スイッチ操作の理解
(3)支援の実際
  1)棒スイッチに挑戦
4.手を使ってみよう
4−1.手を組んでいる子どもへの支援
(1)本当に触りたくないの?
(2)手を使うことへのアプローチ
(3)達成感と意図の共有
(4)支援の実際
  1)手を使ってみよう ~手をおもちゃに乗せてみる~
  2)繰り返しの練習
  3)達成感から意図の共有へ ~先生、見ててくれた?~
4−2.手を出しにくい子どもへの支援
(1)規則性の学習
(2)見ることの難しさ
(3)手を使うことの難しさ
(4)手を使うことへの支援
  1)原子反射を抑制する
  2)粗大運動から微細運動で目的を達成できるようにする
  3)持続できる動きを獲得する
  4)次の動きに向かう動きを獲得する
  5)動きのイメージをもてるようにする
(5)支援のポイント
(6)支援の実際
  1)スイッチを押してみよう
  2)紙破きは不思議だね
  3)絵本だってめくれるよ
  4)リングを取ってみよう
  5)ねじってフタを閉めよう
  6)お人形の食事
  7)ギュッと抱きしめて
5.動きを引き出そう 〜反応の弱い子どもへの支援〜
(1)反応の弱い子どもとのやりとり
(2)まずは子どもの動きに合わせて ~SOULの姿勢で~
  1)SOULの姿勢で子どもと向き合う
(3)表情の変化を引き出す
  1)眉毛のマッサージ
  2)口周辺のマッサージ
(4)手を使えるようにする
(5)いろいろな物に触って、気づいてね

第3章 評価と課題の設定、支援の考察 〜「発達支援シート」の活用〜
1.視機能の向上を目指した支援
(1)見ることの学習
(2)指差しと共同注意
(3)Aさんの評価と課題の設定
  1)Aさんについて
  2)指導前の評価
  3)課題の設定
(4)Aさんの指導場面
  1)指導開始時
  2)1年後のやり取り
  3)2年後のやりとり
(5)結果と考察
2.手を使うことへの支援
(1)Aさんについて
(2)Aさんのコミュニケーション評価 〜「発達評価シート」から〜
(3)実際のやりとりから
(4)手を使う課題の設定と「動きのことば」の学習
(5)Aさんの指導場面 〜持つ、入れる、引っ張るを覚えよう〜
  1)「持つ」をやってみよう
  2)「入れる」をしてみよう
  3)「引っ張る」をしてみよう
  4)初回の指導場面から
(6)半年後のAさん
(7)目と手を協応させる動きについて
(8)筋緊張が強い子どもへのアプローチ
(9)半年後のAさんの指導場面
(10)手をスイッチにもっていく練習
(11)ドーム・スイッチに手を下ろして押す練習
(12)Aさんの様子
(13)1年後のコミュニケーション評価
(14)その後の指導
  1)ことばを理解する
  2)絵カードや○・×での選択
  3)教室でのAさん
(15)最後に

巻末資料 重度障害児の発達評価シート
(1)はじめに
(2)コミュニケーション評価の6つの観点
(3)発達段階の6つのレベル
(4)行動の読み取り
(5)発達評価シートの記入
(6)評価チェックシート・支援効果換算シートの作成
(7)プロフィールチェックシート・プロフィール換算シート・プロフィールシートの作成
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著者紹介
坂口 しおり
東京都立八王子東特別支援学校副校長、言語聴覚士
専門は重度重複障害児への指導全般、言語指導、コミュニケーション指導、摂食指導、インリアル・アプローチ、健常児のコミュニケーション発達。