教育の方法・技術 新しい時代の授業づくりに向けて

狩野 浩二 著
A5判 160ページ 定価:本体1,500円+税
ISBN978-4-909124-28-9 C3037

学校教育において「主体的・対話的で深い学び」が重視される中、繰り返し「考える」ということを授業のなかで経験することによって、子どもたちは、そのゆたかな可能性を開花させ、人間として充実した生き方を自らつくり上げていくことができる。
本書は、教師の最も重要な仕事である授業に焦点を当てる。具体的には、授業の基礎をなす技術や方法を学ぶとともに、斎藤喜博をはじめとする過去の教育実践に繰り返しあたりつつ、教師のどのような力量や技術によって、子どもの思考が変化するのかを学習する。さらに、学生の主体的な学習を促すため、全ての章末に「演習課題」を設定した。

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目 次

はじめに

序章 授業とは
第1節 教師は授業で勝負する
第2節 子ども理解と授業づくり
第3節 授業づくりと教育の方法・技術

第1章 教育の方法・技術とは
第1節 教育の目的と教育の方法・技術
第2節 子どもの学びと教育の方法・技術
第3節 各教科目の学習と教育の方法・技術
第4節 教育の方法・技術の歴史と研究

第2章 子どもたちに求められる資質・能力と教育の方法・技術
第1節 学力の三要素
第2節 育成すべき資質・能力
第3節 資質・能力を育てるための教育方法のあり方
第4節 主体的・対話的でふかい学び

第3章 子どもの学びと授業
第1節 子ども理解
第2節 学習科学
第3節 子どもの学びと教師
第4節 授業で何をめざすか
column “なぜ”は禁句

第4章 授業の構想・計画と学習指導案
第1節 授業の構想と計画
第2節 指導案の書き方
第3節 教材研究
column 前からみる

第5章 授業の展開と探究型学習
第1節 授業をおこなううえでの基礎的な技術
第2節 授業の構成と学習形態
第3節 課題の提示と探究型学習

第6章 学習評価の意味と方法
第1節 学習評価とは
第2節 学習評価の方法
第3節 子どもたちの資質・能力を伸ばす学習評価のあり方


第7章 授業研究と授業づくり
第1節 授業における教師の力量とは
第2節 教師の学びと授業研究
第3節 事前研究・事中研究・事後研究
第4節 教材から何を学ぶか

第8章 教材づくり・教材研究と授業づくり
第1節 教材づくり・教材研究の意味
第2節 教材づくり・教材研究の実際
第3節 教材づくり・教材研究の方法と授業づくり

第9章 事前準備と授業実践
第1節 学習指導案と実際の授業
第2節 主体性を引き出す授業実践
第3節 日常の授業と“ハレの日”の授業

第10章 ICTを活用した授業づくり
第1節 教育の情報化と情報機器の効果的な活用
第2節 ICTを活用した授業づくりの実際と展望
第3節 情報活用能力育成のための指導
column “子どもの美”と“用の美”

終章 授業づくりを通じた教師教育の可能性
第1節 教育実習から始まる授業研究の道
第2節 授業づくりを通じた校内研修の充実、学校経営の可能性

著者紹介
狩野 浩二
十文字学園女子大学教授
東北大学大学院教育学研究科博士後期課程中退
修士(教育学、宮城教育大学)
中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会委員、独立行政法人科学技術振興機構理数系教員養成拠点構築事業委員、国立教育政策研究所「教育の質の向上に関する研究」委員などを歴任。
専門は教育実践史、授業研究
主な研究課題は、斎藤喜博を起点とする授業研究を核とする学校づくり運動に関する研究、子どもの自主性、主体性を育む表現活動に関する実践的研究、教師教育の充実に関する研究など。